「お任せください!」と言える人の強さ

今日は美容室に行った。仕事の関係で人と会うことが増えそうだったから最低限の清潔感を手に入れておきたかったのだ。

いつも行く美容室ではなく初めてのお店を選んだ背景には、漠然と変わりたい気持ちがあったのかもしれない。最近あんまり自分を取り巻く空気感が良くなくて、流れを変えたかったのだ。見た目を変えれば大なり小なり気持ちも変わる。

美容師さんと顔合わせしてお互い挨拶を済ませ、ヒアリングタイムに。私はこの時間が苦手だ。根本的に自分の見た目に自信もなければ期待もないため、話すことが何も思いつかない。早急にプロに全て任せてしまいたくなる。

一方で完全お任せオーダーを嫌がる美容師は少なくない。やはり「こんなはずではなかった」とネガティブな反応をされるリスクを少しでも下げたいのだろう。「お任せするにしても長さや色などある程度の条件は伝えてほしい」という声は多い。

しかし私としては「絶対にクレームを入れないのでプロ目線で良さげな髪型にしてください」というのが本音。「特に具体的な要望がなくて申し訳ないけれど、インターネットでたくさん調べた結果あなたならイイ感じにイケてる自分にしてくれそうだと思って……」と正直に伝えた。

すると、凄く笑顔で「わぁ、嬉しいです! 任せてください!」と言ってもらえて、緊張や申し訳なさが一気に溶けた。感謝しかない。

このような完全お任せスタイルの要望にワクワクできる人は最高に素敵だ。

バンドを組んでいたときも「イイ感じにサックスを入れてもらいたくて……」なんてフワッとした要望に嫌がらず笑顔で応えてくれたメンバーがいたが、毎回グッとくるフレーズを演奏してくれてバンド活動の大きな支えとなっていた。

「お任せください!」と言うためには自信とスキルが必要だ。一朝一夕には手に入らない、積み重ねの賜物。生半可な気持ちでは堂々と言えるセリフではないと聞き手もわかっているからこそ安心感を与えられるパワーのあるセリフだと思う。

今の私は美容室に行って正解だったと心の底から感じている。髪型が気に入っているのもあるし、素敵な美容師さんと出会えたおかげで今後もう髪型について脳の処理スペースを一切使わなくて済むからだ。

負担をかけず将来に夢を見させられるなんて、まさにプロフェッショナル。お任さされることを喜べる人に、自分もなりたい。そのために日々やれることを積み重ねてゆこう。

ちなみに髪型はロングウルフパーマにしてもらった。イケイケな間にたくさんの人たちとお会いしておきたい。

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